「櫻花」は頭部に爆弾を充填し尾部に推進ロケットを装備する高速滑空機で、操縦者1名が搭乗する有人ロケット爆弾である。 戦局が悪化を極める昭和19年9月に試作機が完成した。 「櫻花」は一式陸上攻撃機を母機とし、その腹下に懸吊されて運ばれ、敵部隊近くになると櫻花隊員が母機から口型の乗入口を通って「櫻花」に移り、敵艦船との距離1万メートル、最低高度3,000メートル上空で母機よりロケットを噴出しつつ滑空して敵艦船への体当たりを試みた。 展示されているのは実践に使用された一一型である。 神之池基地で訓練に使われた練習機K-1は同型であるが、色はオレンジで着陸用のソリを装備していた。 訓練では練習機に爆弾と同重量の水を載せ母機離脱後空中に放出しながら滑空し着地用のソリで草の上を滑走するという危険なものであった。 |
主要緒元 |
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全長 | 6.07m |
全幅 | 5.00m |
全高 | 1.16m |
全備重量 | 2,140kg (内爆弾1,200kg) |
IJN | Imperial Japanese Navy |