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氷川丸

2009年
2015年
2018年
2019年

氷川丸は昭和5年(1930年)にシアトル航路用に建造された中型(12,000t級)貨客船である。

当時としては最新鋭の大型ディーゼル機関を搭載し、水密区画などの先進の安全性を誇っていた。

また、一等客室にはアール・デコ様式の内装が施され、その優れた接客設備とサービスの優秀さから数多くの著名人たちにも愛されていた。

しかし、太平洋戦争中には帝國海軍に徴用され、海軍特設病院船となっていたため、終戦までに3回も触雷したが、奇跡的に沈没を免れた数少ない幸運な船である。

昭和22年(1947年)に復元工事で再び貨客船として北米航路への復帰を果たした。

そして、船齢30年に達した昭和35年(1960年)10月、シアトル/バンクーバーから神戸に寄港し、横浜港への回航を最後に退役した。

その後は、山下公園前の横浜港に永久繋留され、海上ユースホステルや観光名所として親しまれている。

平成18年(2006年)には日本郵船に再譲渡され、保存修復工事を経て平成20年(2008年)4月25日に「日本郵船 氷川丸」としてリニューアルオープンした。

客室や機関室なども当時のままの姿を極力保存しており、船全体の保存状態も極めて良好となっている。


主要緒元
総トン数 11,622t
全長 155.9m
全幅 20.12m
主機 B&W社製ダブルアクティブ4ストロークディーゼルエンジン2基2軸
出力 11,000hp(5,500hp×2)
最大速力 18.38kt
乗客 289名
(一等;79名、二等;70名、三等;140名)
竣工 昭和5年(1930年)4月25日
除籍 昭和35年(1960年)12月21日
太平洋横断 254回
船客数 2万5千余名


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