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花巻電鉄 デハ3

材木町児童公園
岩手県 花巻市 材木町 3
北緯39度23分21秒 東経141度06分34秒
2019年

大正初期、花巻に点在する温泉地と花巻駅を結ぶ唯一の交通機関として、東北で初めての電鉄が開業され、以来およそ半世紀の間、温泉地にその湯治客を、また朝夕には地元の通勤通学客を乗せ、多くの人々に利用され親しまれてきた。

併用軌道沿線は県道の一部を借用する性格上、最大幅1.6mの制限があるため両側の座席に座ると互いに膝が触れ合う程に狭かった。

前から見ると細長いため「馬づら電車」の愛称を付けられた。

地方鉄道花巻温泉線は、専用の軌道を持ち、春には花で飾られた「花電車」が走るなど温泉行の名物として親しまれていた。

廃止後、軌道の跡地は自転車道路として整備された。

当時活躍した電車の中で現在残されているのは、この場所に展示されている「デハ3号」のみとなった。

その後、平成21年2月に経済産業省近代化産業遺産に花巻電鉄線路跡と花巻電鉄旧車両デハ3が認定された。


花巻電鉄の略歴
大正 2年 花巻電気軌道設立
大正 4年9月16日 西公園〜松原 開業
大正 5年9月26日 松原〜松倉 開業
大正 7年1月 1日 花巻(中央花巻)〜西公園 開業
大正 8年9月27日 大沢温泉〜鉛温泉 開業
大正10年6月25日 鉛温泉〜西鉛温泉 開業
大正14年8月 1日 西花巻〜花巻温泉 開業
大正15年5月 4日 松倉〜大沢温泉 開業
昭和40年7月 1日 中央花巻〜西花巻 廃止
昭和44年8月31日 併用軌道鉛線 17.8km 廃止
昭和47年2月15日 地方鉄道花巻温泉線 7.4km 廃止


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