スポッターズ的ひこうき写真館                                            蒸気機関車


蒸気機関車 B20 1

旧万字線朝日駅前
北海道 岩見沢市
北緯43度09分35秒 東経141度52分25秒
2015年

〇国鉄万字線について

人跡未踏の万字線沿線地域が、先人の汗によって開拓され始めたのは明治20年代からのことであった。

そして万字炭山が開鉱された大正3年、国鉄万字線が室蘭本線の志文駅を起点として万字炭山までの23.8kmに敷設され、沿線地域は大きく発展した。

しかし昭和30年代から40年代に炭鉱の閉山が相次ぎ人口が急激に流出し、過疎現象が続き、昭和60年3月31日に70年間の歴史を閉じた。


主要諸元
型式 B20
(動輪2軸、重量20t、タンク機関車)
使用圧力 13kg/cm2
シリンダ直径 300mm
シリンダ行程 400mm
火格子面積 0.81m2
全伝熱面積 35.86m2
動輪直径 860mm
機関車重量 20.3t
全長 7,000mm
全高 3,150mm
製造 昭和19年
製造所 郡山 立山重工

先の大戦が進展し、多数の軍需工場建設に伴い、工場内の専用線用のの小型機関車が必要となり誕生した。

当時は物資が極端に不足していたので、外観美は考慮されず、省略できるところは省略して簡素化する方針から、この様なユーモラスな機関車が誕生した。

展示されている機関車は飽和蒸気で、ブレーキに蒸気ブレーキを採用するなど、当時としては古い考えでの設計となっていた。

設計当時は大量に製造する計画だったが、終戦によりその計画は変更され、15両で製造中止となった。

戦後、各地の機関区で車両の入れ替えに使用されていたが、時代に合わなくなり使用目的も限られたことから廃車となった。

15両が次々と解体されてゆく中で、小樽築港機関区車庫の片隅に置かれていた車両を昭和46年に東山公園に設置し、その後、平成11年にこの地へと移設された。


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