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日本とトルコの友好の歴史は古い。 1890年、和歌山県の串本沖でトルコ(当時はオスマン帝国)の軍艦「エルトゥールル号」が台風に巻き込まれて座礁した祭、紀伊大島の住民が救助に駆けつけ乗組員69名を救出した。 その後、救助された69名は日本の戦艦でオスマン帝国へ送還された。 この史実はトルコの小学校の教科書にも掲載されている。 そして「エルトゥールル号」の座礁から95年後、イラン・イラク戦争真っ只中の1985年3月17日、イラクのサダム・フセイン大統領(当時)が「48時間の猶予期間以降にイラン上空を飛行する航空機は無差別に撃墜する」と突如宣言した。 イランの首都であるテヘランにいた在留外国人は一斉にイランから出国した。 日本人も脱出しようとしたが、各国の航空会社は自国民を優先して搭乗させたため取り残された。 そのような状況下、日本人救出のために救援機をイランに飛ばしてくれたのがトルコ航空であった。 救出のための特別機フライトのミーティングで志願者を募ったところ、その場にいた全員のパイロットが手を揚げたというエピソードが残っている。 そしてトルコ航空機が日本人を優先的に搭乗させたことに対し、トルコ国民からは何の非難も出なかったとされている。 トルコ国民の誰もが1890年の「エルトゥールル号」座礁時のことを忘れてはいなかったのである。 日本人もトルコ航空機の決死の救難作戦を忘れてはならない。 以上が特別機「KUSHIMOTO号」の由来である。 |
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